9.8g

木/紙/水/その他

サイズ可変

一枚の板状の版木は仮に彫り続ければ分解され、最終的には一欠けの版木になります。

膨刻刀の彫りによるある一欠けを板状の形態から取り除いた時、そこには一欠け分の空白ができ、それを紙に写すことで紙には一欠け分の紙の地が残ります。

その一欠けを取り除いた時点で、一欠け自体は定まる場所をもたず、写された紙には紙の地として特定の場所が残る。

彫り写す行為にはこのような関係があると思います。

そのような版木の裏面を摺った時、表面の版木の彫られた分が摺る際に影響し、紙の地が残ることがあります。

このことは、自身の表面への彫りの行為の重さを測るようであると思います。

以上のような過程を繰り返すことが主な制作方法になります。

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